教えない環境がなぜ必要なのか（電子ブック版）

89 第4章　「自立学習の習得」が、受験・就活・人生に大きく役に立つ 12 部員は全員、Ａ４の用紙にひと月の目標と練習方法を書き出しており、目標の設定は、必ず達成できる「ちょっと先の目標」になっています。目標が決まると数名でミーティングを開ます。メンバーは毎回変えて、様々な特徴のある選手が学年を越えて互いの立場を理解して、目標や練習方法を共有し、自然とチームの一体感も生まれています。選手は、自分の目標を自分自身で深く考えて、客観的に整理し、人に伝えることで自身の成長につなげています。元企業人らしく選手の目標を管理する用紙は、食堂に通じる壁に貼り出し「見える化」をおこなっています。原監督は「年に回、目標を達成する度に、毎月選手たちのテンションはどんどん上がっていきます。こうした精神的な栄養剤が選手たちには欠かせないんです」と語っています。